塩分の含んだ重い空気。心も湿っていた夕凪の頃。ノカンゾウの姿に励まされる

暮らし

一見、ユリかと思ったこの花は、ノカンゾウ。

ノカンゾウは草原に生育する多年生の草。

花が一日限りで終わると考えられたため、忘れ草(ワスレグサ)とも呼ばれたそうです。

実際には、花は朝咲いて夜にはしぼむ規則正しい花。

1日限りではないんです。

花の世界も奥深いですね。

帰り道

保育園からの帰り道。

白いマーガレットが密集して何やら話しています。

「なんだか、今日も暑かったね」

「そろそろ、お水が欲しいわ」

夕方の水やりの時期なのか近所の方が出てきてホースで水やりを始めたところ。

花たちの会話がヒソヒソと聞こえてくるようでした。

マーガレットの中にヒョロっとそびえているのは、ノカンゾウ。

他の花はしおれてしまい、健樹に花を咲かせています。

花の知識がない私は、一瞬ユリかな~と思ったのですが、ユリって横に向いて咲くかもと思いなおし、検索。

カンゾウであることが判明しました。

他の花がしぼんで、しおれていく中で、一人元気に咲いている姿は、凛々しさを感じます。

梅雨が終わったというのに、雨が多く、湿気もたくさん含んだ空気。

滴る汗にも湿気が混じるようでなんだか重たい感じ。

花たちだけでなく、人間も、新鮮なお水が欲しくなるような一日でした。

「こういうときが熱中症注意な日なのかもね」そんな話をしながら帰路につきました。

夕方は窓を閉める

我が家は、海のそばではないですが、直線距離にして2、3キロの位置に海があります。

夕方になると、気のせいなのか、なぜか海の香りがするんですよね。

それも風がないとき。

生温かい空気と一緒に磯の香りというか海の香りがフワ~ンと流れてくるんです。

香りだけなら楽しめるのですが、一緒に塩の空気も流れてくるような気がするのです。

重い湿気に、塩分。

海水浴でもしたかのような何となくベタ付く感じがするのです。

そのために、夏は、洗濯物を夕方まで干しておくことが好きではありません。

乾いたことを確認したら、早めに取り込んでしまいます。

できれば、午後のうちに換気も済ませて、夕方からは窓を開けないようにしています。

海辺に住む方々の対策など、良い方法があれば、教えてもらいたいです。

旧海の日

そういえば、祝日法が改正する前の今日7/20は海の日でした。

海の音を聴きながら、波の様子を見ていると、飽きることがないですよね。

海には大きな花が似合います。

ハイビスカスとか、ノカンゾウとか。

ノカンゾウは、万葉集で故郷や恋人への思いを忘れさせる花、ワスレグサ(忘れ草)として詠まれているそうです。

考え事を忘れするほど美しい花ともいえるのでしょうね。

いいこともそうでないことも混じり合っているから、いい面が引き立つ。

そう考えれば、忘れたり、通り過ぎたりすることも悪くはないのだとも思います。

ワスレグサっていい響き。

名前には似合わず、朝に咲いて、夜にはしぼむ規則正しい花。

夕凪の頃、塩分の含んだ空気の中、心も湿っていましたが、湿ったところがお好きなノカンゾウの凛とした姿を見て、元気をいただきました。