箱入り育ちの桃。今年最後の最盛期。不老不死や魔除けにもなりますのよ。

食べもの

7月ごろからスーパーの並び始める桃。

お盆の時期にご先祖様をお迎えする盆棚にも備えることも多い果物です。

てっきり夏の果物かと思っていたら、俳句でいうと秋の季語なんですって。

9月の桃は今年最後の最盛期、乙女みたいな桃のお話。

デリケートな桃

小学生くらいのころ、あまりに桃が好きすぎて、祖父に頼んで桃の木を買ってもらいました。

桃の木を栽培すればいくらでも桃が食べられると思って。

祖父は私が大人になっても丹念に育ててくれて、今でも7月の下旬には桃が収穫できます。

「桃栗三年柿八年」と言われていますが、私の家で桃が鳴り始めたのは、5年後くらい。

病気や害虫に侵されやすいらしく、丁寧に育ててくれた祖父でも実りを得るまでに時間がかかりました。

実がなっても、鳥獣対策もしなくてはならない桃。

袋をかけて保護してあげる、デリケートな果物です。

乙女みたいな果物

食べごろの期間が短いのも、桃の特徴。

収穫するとすぐに柔らかくなるため、賞味期限はとても短いです。

常温だと2日程度でしょうか。

桃農家さんが専門に作っている桃はもう少し期間が長いかもしれませんが、とにかく常温に置いておくと足が早い。

新聞紙にくるんで冷蔵庫に保存しても1週間くらいでしょうか。

桃って、育てる手間も掛かって、旬の時期も短い乙女みたいな果物ですね。

縁起も良い桃

中国では、桃は神に力を与える樹木や果実と崇められ、昔から邪気を祓い不老長寿を与える植物・果物として親しまれているそうです。

そういえば、横浜の中華街で桃の饅頭を食べました。

セイロから桃の形をした肉まんを見て、なんで桃なのだろうと思っていましたが、そういうことだったのですね。

そういえば、日本でも『桃太郎』は、桃の実から生まれましたし、おじいさんとおばあさんからキビ団子をもらって鬼退治に行きましたよね。

女の子のお祝いの日、ひな祭りともなる3月3日も桃の節句

桃は健やかな成長を願ったり、邪気を払ったり縁起の良い果物ですね。

今年最後の最盛期

7月から収穫され始める桃。

9月は今年最後の収穫最盛期。

桃はいつもおいしいのですが、この時期の桃って実が締まって、甘さもグッと引き出されるのだそう。

台風や秋雨前線による、雨、風が心配だけど、それを乗り越えた桃はとっても甘くてジューシー。

桃も農家さんも厚い時期や雨の時期に耐えた分だけおいしさが増します。

産直やスーパーで見かけたら、ぜひ手に取って賞味したいですね。