薪割体験。昔は薪拾いや杉の葉集めが、しんどかったけど、たまには原点回帰も楽しいな

暮らし

実家に住んでいたときには、あまり手伝わなかった日常生活。

自分が育った地域を離れて数十年。

毎年のように帰省はしているのだけれど、いつも変わらず温かく迎えてくれる、そんな故郷が大好きな私です。

薪割り体験

実家のお風呂は、ボイラーでも点くけれど、薪をくべて沸かすタイプのお風呂。

実家の後ろの防雪林があったときには、定期的に木を切ったり、小枝を拾っては、お風呂を沸かすのに使ったものでした。

木を切るのは祖父や父など力のある男の人の仕事で、子どもたちは防雪林の中にある、杉の葉や小枝拾いを手伝うのが仕事でした。

雪も少なくなり、防雪林や防風林も少なくなってしまい、お風呂もここ10年はボイラーで沸かしていいます。

私が実家に帰ったとき、たまたま木があったので、久しぶりに薪で沸かしたお風呂に入ろうと準備をしてみました。

あったのは、この細めの木。

実はこの木。4mくらいあったのですが、私がチェンソーで切りました。

チェンソーの場面を写真に収めることを忘れてしまったのですが、チェンソーは反動がかなりあるので、力が要ります。

ロックもあるので、チェンソー自体が暴れることはありませんが、木に刃を当ててロックを外す際には、支点と力点を考えながらしっかりと固定させることがコツなような気がします。

そんなわけで、4mほどの木を風呂釜に入る40cmほどに切ったら、更に半分に割ります。

半分に割る理由としては、水分を飛ばすため。

この木は、水分が抜けていますが、半分に切ることによって、丸太の時よりも火が付きやすくなります。

半分に割るためには、斧またはナタを使います。

薪を立てたら、木の繊維にナタの刃を入れて、軽く振り落とすだけ。

力はそんなに必要なくて、木の繊維に沿って木が割れていくという感じです。

木は木でも、スギやヒノキはスパッと割れますが、雑木や節があると、なかなか割れないんです。

こういう作業、祖父や父がやっていたなぁと懐かしみながら、父に教えてもらい薪割り体験をしました。

しばらく置く意味

木は、切ってからすぐには焚きません。

切ったばかりの木には水分を含んでいます。

全く燃えないというわけではないですが、大量の煙が出たり、燃焼効率が悪かったりするのです。
木の内面を乾燥させることによって、木の内部の水分を飛ばすために、薪割は必要なんですね。

薪割をしたら、1年くらいは家の壁などに積み重ねて乾燥させます。

そういうわけで、私も少しだけ積み重ねてみました。

火をまぶる

火をまぶるとは、火を守るからの語尾の変化。

多分、方言です。

木でお風呂を焚くとき、木でご飯を炊くときは、火の様子を守っている人が必要です。

その人のことを「火守り(ひまぶり)」とも言います。

「今日はじいちゃんが火守りしてるよ」なんて風に使われます。

今住んでいる自宅では、スイッチ一つでお風呂のお湯が沸きますが、実家のお風呂を1から沸かそうと思うと大変な作業が伴います。

この作業は、たまにやると楽しいのですが、毎日のこととなると本当に骨が折れますね。

実家の両親も、「ボイラーで沸かす方が楽よ」と言っていたのも良くわかります。

それでも、薪を割って、乾燥させた薪をくべて、お風呂を沸かしてみると、なんだかお湯が柔らかく感じました。

便利になることはとても良いことだけど、たまには原点回帰もいいな。

子どもの頃は薪拾いや杉の葉集めが、しんどかったけど、今になって思うと楽しい思い出。

毎日は大変だけど、たまにはこういう手間のかかる日常生活もいいなぁと思ったのでした。