真夜中の自分を受け入れてくれる懐の深さ。深夜ラジオの魅力は自由度だと思う

暮らし

私が初めてラジオを聴いたのは小学生。

年齢が上がると夜のラジオの魅力に取りつかれていきました。

歳を重ねた今では、娯楽というよりも眠気覚ましと言ったところ。

真夜中の高速道路の走行で、深夜ラジオをかけてみると、あの時感じた深夜ラジオの魅力がよみがえってきました。

真夜中の高速道路

長距離を車で走らなくてはならない時、昼間の運転は、移り変わる車窓に見とれます。

我が家には、動きたい盛りの子どもたちがいるために、昼間はあえて車外で遊ぶ時間を多めに取ります。

そういうことで、長距離の移動の時は早朝か夜に走ることが多いのです。

家族が疲れて寝静まった車内は、寂しいような心地よいような。

何とも言えない時間と空間。

意外と嫌いじゃないんですよね。

久しぶりに真夜中の高速道路を走行したのですが、トラックの台数に驚きました。

日本の大動脈ともいえる東名高速道路には、昼間でもそこそこトラックが走っているのですが、深夜帯ともなると、その台数が違います。

東名高速道路は、数年前に新東名高速道路ができて神奈川県から愛知県まで2ルートが確保されたというのに、トラックの数は倍以上に感じられました。

なんとなく休憩をしたくなってサービスエリアに入ろうとしたのですが、サービスエリアの入り口付近の路肩にトラックが縦列駐車をして休んでいました。

「ここは満車なんだな」と諦めて、次のパーキングへ入ろうとすると、そこにも路肩にトラックの縦列が。

仮眠や休息をとりたいドライバーの需要に、休憩スペースの供給が追い付いていないのではないか、と感じるほど、パーキングエリア、サービスエリアともに混雑していました。

私自身もネットショッピングを利用したり、何かとお世話になる物流ですが、人々が寝静まっている間に安全に運搬してくれているドライバーの皆さんに頭が下がる思いでした。

深夜のラジオ

なんとか、空いているスペースを見つけて短い休憩ののち、走り出すと何となく手持無沙汰な感じがしてきました。

音楽もかけていたのですが、自分がチョイスした音楽は何となくマンネリ化して、変化に乏しい。

何か刺激が欲しいなとラジオに切り替えてみたのでした。

深夜のラジオ。

初めて聴いたのは、小学生の高学年の時。

当時、流行っていたオールナイトニッポンを聴くために頑張って起きていたものです。

ラジオは、ダイヤル式でアンテナを聞こえの良い方角に定めて、固定するタイプ。

天気によっては、聞こえなかったりするので、毎週同じ条件とは限らないのが難点でした。

今思うと、随分、地味な作業をしていたものですね(笑)

特に週末の金曜日は、次の日が休みということもあって、オールナイトニッポンの1部と2部が聴ける特別な日。

とても楽しみにしていた思い出があります。

真夜中の高速道路でかけたラジオでは、オールナイトニッポンはやっていなかったのですが、当時を思い起こさせるような、パーソナリティーの話に引き込まれていきます。

リスナーからのお手紙を読んだり、音楽のリクエストがあったり、すぐそばでおしゃべりしてくれているような錯覚を覚えます。

運転しているのは自分一人で、乗車している家族は寝ているから一人ではないのだけれど、真夜中って何となく孤独を感じます。

そんな孤独を癒してくれつつ、眠気も冷ましてくれる深夜ラジオは、自分の選曲した音楽よりも、深夜の運転に欠かせないものです。

出産直後の相棒

今では、スマートフォンのアプリでRadikoというものがあります。

アンテナを伸ばすこともなければ、位置や角度を定めることもありません(笑)

便利な時代ですね。

出産後、自宅に帰って、なかなか寝てくれない、飲んでくれない赤ちゃんを抱っこしながら、自分が寝落ちしそうな時、スマートフォンのアプリを開いたのがRadikoでした。

正直言うと、話の内容は覚えていないのですが、誰かがそこで話してくれている安心感が私には必要だったのかもしれません。

我が子が眠りにつき、そっとベビーベットに寝かせた後、聞くのも楽しみの一つでした。

ほとんどの場合、途中で寝落ちしてしまうことが多かったのですが、心身ともに疲れていた時期に、言葉のエンターテインメントで癒してくれたのは、深夜ラジオでした。

学生の時と比べて、時間に制限があり、定期的に聞くことはないのだけれど、ずっとずっと続けて欲しい文化。

真夜中に活動することは、そうないのだけれど、そこに深夜ラジオがあるから、頑張れたりするんですよね。

楽しみに待ってて聞いてもいいし、途中で寝てもいい。

眠気覚ましにもなるし、励まされる。

勝手気ままな真夜中の自分を全て受け入れてくれる深夜ラジオ。

深夜ラジオを聴いている時間って素敵な時間ですね。