威風堂々とした富士山。穏やかな表情を見せてくれた春の海

暮らし

少し遠出のお散歩。

車で数十分の海岸沿いまで、降りないドライブ。

コンビニで購入したコーヒーを啜りながら、いつもとは違う角度で富士山を見てみました。

春の気配

日中の気温がだいぶ上がる日が増えました。

南風も吹いてきて、そろそろ花粉が飛び始める時期。

真冬の澄んだ青空も、霞が買った春の空に移り変わりつつあります。

春の海を見たいなと思い、富士山の見える海岸まで行ってみました。

雪が半分以上残る富士山は、裾野まで見えると更に威風堂々としています。

富士山と海って、なんだか映画のオープニングみたいだなとぼんやり眺めました。

春の海といえば

春の海と言えば、宮城道雄さんの曲。

琴と尺八の絶妙なサウンド。

新年と言えば、この曲です。

シンプルなサウンドがが、新たな年を迎えた気分にさせてくれます。

宮城道雄さんと言えば、幼少期に失明されたことがきっかけで、音楽の道を歩み始めた方。

宮城さんのご両親が広島県出身ということもあり、幼少期を過ごした瀬戸内海の海がモチーフになっているのでは、と言われています。

曲が作られたのは、1929年(昭和4年)。

世界大恐慌が起こった年です。

世界恐慌は、1929年にアメリカの株価が暴落したことをきっかけに起きた世界的な不況。

豊かな国もそうでない国も不況に陥ってしまった暗い世の中。

その後、軍需景気とも呼ばれて経済を回復させたのは、皮肉にも世界大戦だったといわれています。

中学生や高校生の時に世界史や日本史を一通り勉強したはずですが、遠い記憶の彼方へ行ってしまっていますが、なんとなく今の現状と重なるような重ならないような気がしてならないのです。

世界恐慌から100年が経ち、人々は過去に学び、知恵や技術を進化せてきました。

どんな困難があろうとも、きっと乗り越えられる。

そう信じたいものです。

春の海でまどろむ

与謝蕪村。

江戸時代の俳人で、松尾芭蕉、小林一茶と並ぶ三大巨匠のひとりです。

春の海  終日(ひねもす)のたり  のたりかな

与謝蕪村が丹後の海を詠んだと言われる句です。

俳句も全く分からない私ですが、この俳句からは、かすんだ空の下にある海を見ながら、うたたねしそうになる雰囲気が伝わってくるような、そんな春の海を感じさせられます。

春の海が作曲された1929年は時代の転換期になりました。

2022年は、うたたねが出来るような穏やかな海であってほしいと願うばかりです。