名前は、「両親からの初めての贈り物」と聞いたことがあります。
出産前から決めていた方、出産後に対面して決めた方、お名前辞典とにらめっこして決めた方など、決め方は人それぞれです。
結婚すると姓が変わってしまうことを考えれば、こだわりすぎもいかがなものかとは思います。
自分が親になった時、自分の名前とは、自分自身を表す呼び方で、ずっと付き合っていかなければならないものであるので、ある程度の見栄えは考えていかないと、とお名前辞典を片手に画数と字面と格闘したものでした。
「一人ひとつ」は明治から
昔の人の名前は、徳川家康が幼少のころ竹千代だったように成長とともに変化していましたよね。
元服とともに名前のプレゼントを受けていたのかしら。
一人で一つの名前という運用は、1875年(明治8年)に平民苗字必称義務令という法律が作られ、明治政府が始めました。
これで今まで姓がなかった農民や名前が時を経るごとに変わっていた武士は、一つの名前で一生涯を過ごすことになりました。
明治政府の進めた近代化によって、政府が国民を名前から把握しようとしたことがうかがえます。
今では気軽に姓名を変えることはできません。
裁判所への申し立てなどを経て戸籍の変更をする必要があるようです。
名前には不思議な力がります。
名前を見たり聞いただけで想像をすることが出来たりすることからでしょうか。
新商品の名前を付けるメーカーなどは、どうしたら世間に受けれられるのかと頭をひねっていることでしょう。
自然と生まれた洒落
日本は自然との融合を慈しんできました。
自然の恵みを神棚にお供えしたり、お寺に寄付したり旬の味覚を味わうのに見えないルールのような存在がしているのは確かです。
そんな中で生まれた名前を使った洒落には違和感すら覚えない程に浸透してしまっています。
例えば、タイ。
「大漁」とか「めでたい」とか人々が嬉しかった時に使われるお魚です。
また昆布も、「よろこんぶ」からおめでたい時に使われる食材です。
松前漬けと私
昆布のブランドといえば、北海道。
利尻昆布、羅臼昆布、日高昆布、真昆布。
他にもたくさんありますが、産地と昆布が名前。
産地が利尻島なら利尻昆布です。
私の舌では、産地別で昆布の味までは分かりませんが、だしはとにかくおいしいです。
そして、ネバネバ好きの私にとっては、昆布とお野菜、海の幸をミックス松前漬けは、食欲に火をつける食品の一つ。
実家暮らしの時には、祖父か祖母のどちらかがいつも作っていた一品です。
自家製松前漬けは、入れる野菜や魚介類もそれぞれの家庭によって違います。
私の家では、旬のものを使ったことが多く、イカとお野菜もあれば、数の子とお野菜もありました。
どちらも海の幸と里の幸が融合して、育ち盛りの私を体を作ってくれたことに間違いはありません。
松前漬けへの思いを再び
一人暮らしを始めてからは、松前漬けを食べることがなくなりました。
自宅に常にあった松前漬けを買うという概念がなかったのかもしれません。
結婚してからもずっとご無沙汰。
里帰りをしてたまに食べるのがとても美味しかったとしても、自宅では作っていませんでした。
そんな中、会社の共同購入で見かけた「磯なっと」。
「磯なっと」は、北海道釧路市釧路町の山田物産の商品。
子どもたちがパッケージをクシャクシャにしてしまったので、写真が汚れてしまいました。
東北海道産昆布は、釧路から根室にかけての道東地区で採取される昆布で、厚葉昆布とも呼ばれています。
葉っぱが厚いから厚葉昆布。
名前は単純ですが、厚場昆布は粘り気が強くて、函館方面で採れるがごめ昆布のように松前漬けにはうってつけの商品です。
その名の通り、磯の納豆です。
眠っていたネバネバ本能覚醒!
松前漬けの思いが募りました。
作ってみよう!!
我が家流、松前漬け
作り方はいたって簡単です。
私は味が浸み込んだ方が方が好きなので、最低でも一晩は置きます。
なんで今まで作らなかったんだろう。
こんなに簡単でおいしいのに。
しかも、子どもたちが喜んで食べてくれている。
甲骨類だけ気を付ければ、お野菜も魚介も食べてくれる手ごろな食材。
疲れているときのご飯のおともやお酒のおつまみにも合うし。
定期的に作って、リピートするっきゃないっしょ。
作ってよかった、よろこんぶ~。
「おいしい」って食べてくれたよろこんぶ~
こんぶって名前、いい名前だね~