西風が吹く神無月に思う。ご縁への感謝

暮らし

今月から夕方に鳴る、街のチャイムの音が冬時間になりました。

冬時間は16:30。

夏時間から比べて1時間、早まりました。

まだ夕日が見える時季なので、まだ早いなぁと思いながらも、夕飯の支度をし始めます。

カレンダーに目をやると、10月の隣に神無月と書いてあります。

旧暦の月のことを和風月名というのだそうです。

和風月名は、その月に相応しい呼び名が付けられているので、風情がありますよね。

神様たちの会議の月

「神無月」

神様が無くなる月と書くのは、日本中の神様が鎮座されている場所を留守にして、島根県の出雲出雲地方に集まるためです。

そのため神様たちをお迎えする出雲地方では、「神在月(かみありづき)」と呼びます。

神様たちは、風に乗って出雲大社に向かうと考えられていたので、神無月に吹く西風を「神渡し」とか「神送り」と呼ばれています。

オオクニヌシ様と出雲大社

出雲地方では神様たちを迎える神事を行う神社が多くあります。

その中でも有名なのは出雲大社

出雲大社にはオオクニヌシ様(大国主)が祀られています。

ハンサムでモテモテの神様は子だくさん。

そんな神様、オオクニヌシ様にあやかりたいと、多くの人々が恋愛成就のお願いをしてきました。

またオオクニヌシ様が出雲大社に鎮座する際に、目に見えないご縁を結ぶ役割を担うことを宣言したともいわれており、現在でも良縁祈願のために多くの人々が訪れています。

神在祭に行われる会議

旧暦の10月10日~17日(新暦の11月14日~21日)まで執り行われる出雲大社の「神在祭」は、全国の神様たちが、これから1年のご縁について話し合う会議とされています。

神様たちが話し合う会議は、恋愛に関するものだけでなく、人間関係や学問、健康など、ありとあらゆるもの。

目に見えないものでもご縁を紡いでくれているのです。

不思議なこと

私たちは毎日、ご飯を食べて、人と会うことは少なくなりましたが、テレビを見たり、YouTubeを見たりします。

当たり前のようですが、とても不思議なことで、当たり前ではありません。

出会い一つにしても、数えきれない無数の事象が関係し合って成り立っています。

無数の事象が一つでも欠けていれば、その出会いはまた違ったものになるかもしれません。

何事もご縁あってこそ。

すべてのご縁が神様たちの会議によってもたらされているかどうかは、別として、自分を包んでくれている「ご縁」に感謝することを忘れないようにしたいと思います。