洗濯物を外に干していたら、抜けるような青空から、「外でも歩いてみたら?」と言われたような気がしました。
散歩と称していく当てもなく、近くの神社まで来てみました。
まだ花粉の少ない今の時期。
防寒対策はまだまだ必要だけど、日差しも温かく、空気も美味しく感じられます。
空を見上げながら、「昔出会ったあの人、元気かな?」なんて案じてみたり。
自然に包まれると、自分にも余裕が出てくるようです。
一期一会の出会いの後
10年くらい前になりますでしょうか。
駅で列車を待っていると、業務用のようなカメラを持った人が現れました。
何撮るんだろう。
単純に興味が沸きました。
夕方だけど、駅には私と主人とその人の3人。
一人だったら不気味だけど、主人もいるし大丈夫だろう。
カメラがすごく気になるけれど、そっちの方向を見ないようにしていました。
「今日は夕日が素敵ですね」
大きな男の人は、軽やかな声で、声をかけてきました。
目の前には真っ赤な夕陽。言われなければ気が付かなかった。
「そうですね。太陽がより大きく見えますね」
こんな会話からスタートした見知らぬ方との出会い。
実は、この大きな男の人。
アマチュアカメラマンの中でも有名な方だったのです。
列車到着までのわずかな時間でしたが、撮影された写真を見せてくれたり、エピソードを伺ったり、夕陽を見ながら楽しい待ち時間を過ごしたのでした。
その時は、それまで。
ブログやTwitterもおありだということで、思い出した時だけですけれども、その方の写真を見にサイトを訪問していました。
それが、ここ数年更新頻度が落ちて、最近では全く投稿がない。
好意とかではなくて、こういうのってなんというのでしょうかね?
「あの人どうしてるかな?お元気かしら?」
みたいな感じです。
あの時の一期一会でしかない方でしたが、何となく大丈夫かな?と心配している自分がいました。
その方が、病と闘っていて、それでも元気で過ごしていたことを知ったのもSNS上。
「大変でしたね。これからも素敵な写真を楽しみにしています。」フォローするでもなく、ただ心に留めます。
あの駅の出来事以来、SNSでやり取りしたわけでもないのですが、何となく気になってたので、安堵しました。
緑の葉っぱに白い斑点のある常緑樹
散歩の折り返し地点の神社に植えられていた植木。
スギ、ヒノキ、松、クヌギなどに囲まれて、日差しはそんなに強くない。
むしろ、陰になることが多いこの場所で、いかにも丈夫そうな緑の葉っぱを付けています。
その葉っぱには、白い斑点のような模様がいっぱい。
一見すると観葉植物のようにも見える、この木はなんだろう。
写真だけどって自宅で調べてみることにしました。
アオキです。
耳にしたことはありますが、名前と実物を一致させたのは今日が初めて。
花も咲くということですが、小さな花であまり目立つ花ではなさそう。
あと1カ月くらいしたら開花するみたいなので、通りすがりに見てみることにしましょう。
実も付けるようで、どんぐりみたいな小さな実が赤くなるのだそうです。
人間の食用には向きませんが、鳥たちがよく食べるのだそうです。
日陰だけど目立ちたい
アオキにとっての快適な環境は、直射日光の当たらない日陰なのだそう。
日陰が好きなんたけど、日の光もないと光合成ができないし、日差しが強すぎると葉っぱが焼けてしまう。
要するに、恥ずかしがり屋さんの木なのかな?
それにしては、ずいぶん派手な葉っぱよね。
赤い実を結んだら、クリスマスのような華やかさもあります。
この風体から我が道を行く力強さというか、目立たないように目立つみたいな存在感が伝わります。
人間の性格のように、植物にも特徴がちゃんとあるんですよね。
お散歩っていろんなところに目を向けると面白いもの。
次の季節では、アオキの花を見つける楽しみが増えました。