農事カレンダーや旧暦のあるカレンダーには、六曜などの他に十二支が書いてあることがあります。
何のためなのかな~と眺めたていた頃がありました。
大人になって歳時記というものがあると知ってからは、昔の人たちの知恵や工夫にただただ驚かされるばかり。
自然からのエネルギーを頂きながら、自然をともに暮らすことは“生きる”につながるのだろうな、と思ったりします。
カレンダーに書いてある十二支は、12の生き物が年や月、日を表すのに用いられています。
12進法とも関係あるのでしょうか。
今月、11月は旧暦の亥の子月にあたります。
収穫祭も兼ねた亥の子の日
西日本を中心に亥の月の最初の亥の日のことを「亥の子の日」といって収穫祭が行われます。
亥は、イノシシのこと。
子どもをたくさん産むイノシシにあやかって、子孫繁栄や無病息災を願うお祭りです。
また、イノシシは火を嫌うので、火除けの意味から、暖房器具を出すタイミングと合わせて防火を願ったという風習があります。
東日本では、亥の子の日にはすでに寒い地域も多いかと思います。
昔の人もそれを知ってか、「十日夜(とおかんや)」とよばれる、10月10日が亥の子の日と同様としています。
10月10日頃だと稲刈りもちょうど終わったところで、ようやく一息ついたところ。
田んぼに降りて見守ってくれていた田の神様も山に帰るころです。
私の実家では、お餅をお供えしたりして、収穫の御礼と来年の豊穣を願っていました。
小学校で収穫祭としてお餅や豚汁がふるまわれて、地域でお祝いした記憶があります。
暖房器具を出すタイミング
二十四節気では立冬。
寒さも増し、この日から冬となります。
柔らかい日差しが心地よい日中ですが、朝晩はそれなりに寒くなり、確実に冬が近づいている気がします。
せっかくなので我が家でも、亥の子月の亥の子の日に電気ヒーターを点灯することにしました。
赤い温かな灯りは、もうすぐにありがたく感じる季節が来ます。
サッと拭いて灯りを見つめると、暖房器具は違っても、昔の人もこうやって灯火を見つめたのかなと思いを馳せてみたり。
歳時記っていいものですね。
乾燥に注意
寒さと同時にやってくる乾燥。
私は自分の身体の水分が毎年減ってきているのではないかと思うほど、乾燥に悩まされています。
オイルやクリームを色々使って見てはいるものの、なかなかコレというモノに出会えていません。
去年は手の指先にヒビが入ってしまい、春先までヒビ→治癒を繰り返してしまいました。
乾燥を感じる前に、水の潤いを絶やさず、火の始末と肌荒れには気を付けたいものです。
さて、亥の子の日。
京都では、亥の子餅を食べるのだそうです。
亥の子餅とは、私の実家と同じようにお餅をお供えするのだそうで、イノシシの形を模したものあれば、紅白のお餅もあったり、地域によって特徴があるのだそうです。
要するに、お餅をお供えする気持ちが大事ということで、形態は自由ということ。
そういえば、餡子のおはぎってイノシシに似てるわよね。
私もスーパーの和菓子コーナーでおはぎを買ってお供えしよう!