同年代の主婦のカリスマ。
唐仁原けいこさんの著書、『主婦業9割削減宣言』中央公論社(2021/3/10)を読みました。
日ごろから時短を考えてはいるのですが、この本は教科書的なお話。
だからといって、堅苦しいわけでもなく、完璧でもない(笑)
洗濯物を取り込んだ山の中から服を引っ張り出す家族を見て、愛おしいとおっしゃっています。
ゆるーく家事を削減する目的や時短した先にあるものなど、本質的なものまで考えさせてくれました。
その時々で自分の立場が変わる
人はそれぞれ社会において立場があります。
仕事では一社員としてや主任としてとか、会社の中での立ち位置。
家庭では、父であったり、母であったり、妻であったり家庭の出の役割があります。
地域に出れば、地域での自分の立場がある方もいます。
その場その場に応じて、その人がやらなくてはならないことって結構あるんですよね。
ひとつの役割でも大変でありながら、世の中の人は複数の役割を持っている方が多い。
例えば、母親であり、会社員である方も多いはず。
そうなると、家事、育児、仕事、PTAなどなどたくさんのやらなくちゃが増えていくわけです。
昔はできていたかもしれませんが、家族形態や時代が違う今は、この役割をすべてこなしていくのは無理があります。
どこかで時間を生み出さなければ、時間に忙殺されてしまいます。
何作ろうかな?
我が家に子どもたちがやってきてくれた時から、私の悩みといえば、毎食のご飯。
自分一人なら、白ご飯に納豆でおしまいでいいのだけれど、さすがに子どもたちには、後ろめたさを感じます。
もともと料理好きではないけれど、子どもたちには健康で元気に育ってほしいという願いもあります。
ネットサイトで簡単そうなレシピをみて作ってみることもありますが、時間の割に品数が少なかったり、見映えがしなかったり結構がっかりすることも多いのです。
そういうことで、朝ごはんが終わると、昼ごはんの悩みが。
昼ごはんが終わると、夜ごはんの悩みが出てきて、いつも何作ろうかな?と考えているような状態なのです。
育児休暇中は、まだ自分で時間がコントロールされていたので、それなりに準備と食事の時間が確保できましたが、復帰をしてからは、時間との闘い。
せっかく作ったのに、子どもの口には合わなかったりしたときも、ガッカリしている時間もないのです。
そんな悩みを抱えていたときに、本書から、まずは笑顔で食べること。
自分以外の他の人、モノに頼っていいという言葉は、新生児訪問の保健師さんからも言われてたことですが、本当にそう思います。
なんか自分が母親になったばかりで、自意識が高めなのか自分で抱えてしまうんですよね。
手料理の方がいいのでは。それなりに栄養素を取らなくては。とか色々考えがち。
子どもたちへの愛情は時に負担になってしまうことも気が付きました。
最新家電の導入は自分への投資
令和の三種の神器といえば、食洗器、乾燥機付き洗濯機、ロボット掃除機。
私も職場復帰の際には導入しようと考えました。
我が家は賃貸住宅のために、食洗器はスペース的に厳しい(まだ諦めていません…)
乾燥機付き洗濯機は、これもスペース的な問題をクリアしなくてはならない。
ロボット掃除機は、平らな床がそもそもない。
一つひとつの商品が高額なだけに、購入する意味があるのか家族内で検討して、現状維持を決めたところでした。
今使っている洗濯機が壊れているわけでもないし、掃除機だって古いけど使える。お皿も手洗いすればいいし。
こんな風に考えれば、現状維持になりますよね。
何より、お金がかからない。
この考え方は、果たしてよかったのか本書を読むと答えが見えてきました。
最新家電の導入の目的は、自分の時間の時間の確保です。
お皿洗いが苦痛でなくて、掃除も電源コードを引っ張って、脱水された衣服を外干しする手間が惜しくなければ、私の出した答えでいいわけです。
でも、なにか一つでも家事が削減できるといいなと思うのであれば、最新家電を導入して、時間を確保(買う)するという方法があるのです。
最新家電の導入は方法の一つ。
最新家電の便利さや機能で測るのではなくて、自分の時間的余裕はどうなのかというところを測っていきたいですね。
お金はかかりますが、時間を買うと思えば、自分への投資としてとらえられるかもしれません。
何のために時間を生み出すのか
結局、何のために時短をするのかという問題。
私の場合の答えは、自分の時間の確保でした。
私がイライラしてしまう原因の一つは、時間がないこと。
まだ幼い我が子たちを見守る時間があれば、少し待って他の方法を考えたり、寄り添うことが出来るのです。
家族にだって優しくできるはず。
時間に追われているから、怒ってしまったり、許容できない範囲が広がってしまったりしてしまう。
時短ばかりに目が行きがちでしたが、自分の中での本質的な部分が見えてきた気がします。
自分に余裕が持てれば、ご機嫌になるし、他人に対しても笑顔で応対が出来ます。
自分の機嫌くらいは自分で調子を取りたいものですが、時間に追われると気持ちもせっかちになります。
- 家事の削減や時短の目的は、自分の時間確保。
- 自分で抱え込まずに、他の人やモノを多いの頼っていい。
- 変えるのは自分自身の心
この本が私にくれた答えは、この3つ。
自分の心に余裕が出来て、自分が常にニコニコと笑っていれば、家族にも笑顔が広がるはず。
自分も家族もご機嫌になるためには、やっぱり自分がやれることとできないことをはっきりさせて、頼ること。
自分がどうしたいのか自分に目を向けること。
自分を知れば、おのずと答えが出てくるような気がしました。