図書館の読書の秋フェアで飾られた、食欲の秋の真逆のタイトル。
医学博士の青木厚さんが書かれた本、「空腹」こそ最強のクスリ(2019/2/4)アスコムの読書感想文です。
シンプルな背表紙で書いてあることも単純明快です。
単純すぎて今からできてしまう実践方法です。
本の真髄
「何を食べるか」ではなく、「食べない時間を増やす」ということ。
実践方法は睡眠時間8時間+「16時間は食べない」だけ。
このことによって全身の細胞がみるみる修復されるのだそう。
食べない時間以外は、何をどのくらい食べても問題ないということです。
6人に1人
この数字は日本人の糖尿病の割合です。
本書で数字を見た時にとても多いなとは思いました。
でも、同時に、全員が食べ過ぎによって引き起こされたものではないのかもと思いました。
なぜなら、私の叔父は若いころから肉体労働系の会社で働いていて、食事量ももともと小食であったにもかかわらず、比較的若年で糖尿病と診断をされたからです。
糖尿病にも1型と2型があり、1型は子どもや青年に多い自己免疫性。
2型はそれ以外。私の叔父ももれなく2型でした。
ハタから見ても、どうしてそうなったのか分かりません。
ただ一つ言えることは、叔父の母をはじめ5人兄弟全員が糖尿病であるということ。
これは関係しているんじゃないかな。数字に表れない何かがあるのかな。
老いという不治の病
「老い」という病気はあるのでしょうか?
私はきっとあるのだと思います。
アンチエイジングは否定しないけれど、人間が生を受け、いずれ消えてしまうように、老いというのもプログラムされているんじゃないかなと思ったりします。
孔子の『論語』に四十にして惑わずという不惑の言葉があります。
この言葉の意味を私は、40歳になったら迷うことがない、いわば達観した大人になる意味なんじゃないかなと思っていました。
この年齢が近くなった今、どうもこれは違うのではないかと思い始めました。
今のところ
“世の中は迷うことばかり。
だから、抗うことも受け入れることもしていかなくてはいけないよ。
すべてが迷うことなく解決できる問題ばかりではないよ“
と解釈しています。
それは自分が迷いに迷っているからかも。
生きていると喜びや怒り、諦め、希望など様々なものを受け入れ、手放していきます。
そういう行為を風のようにできるようになることが不惑なのかな。
「老い」に抗うもよし、受け入れるのもよし。
自分の人生を自分で生ききることができる年齢が40歳くらいなんだろうなと思っています。
人間の及ばないところ
科学者の先生や病院の先生は日々研究をされていてエビデンスを紹介してくれます。
そのことが私たちを助けてくれたり、危険を回避してくれたりします。
しかし、人間もまだまだ奥が深い。
先生たちの考えや研究の及ばないところで何かが起きていることも確か。
健康はあってこそ、いろいろなことにチャレンジができるし、精神的に満たされたりします。
いつまでも健康な状態でいたい。
誰もが願うことだけれど、受け入れなくてはならないこともあるはず。
老いに対して健康器具やサプリメント、食品などで抗うことは間違いではないと思います。
本の読了後に、何かを追加することだけでなく、足るを知って、たまには引いてみるのもありかもしれないとインパクトを残してくれたのは確かです。