今だから話せる母乳育児。赤ちゃんとのはぐくみは、お母さんの健康が第一

子育て

私は3年前に子どもを出産しました。

もともとの病気があり出産が持病に与える影響と、高齢出産ということも重なって37週までなんとか引っ張って帝王切開しました。

赤ちゃんにはもう少しお腹の中でゆっくりして欲しかったけど、仕方のないことでした。

手術室で生まれた赤ちゃんは、2400gの小さな赤ちゃんでした。

か弱いけれどしっかりとした力強さを感じさせる産声をあげてくれて安堵したのを覚えています。

安堵もつかの間、激痛だった術後

ああ良かった。

本当に良かった。

安堵、安心したのもつかの間。術後の痛みで起き上がることもままならず…。

熱は出るわ、痛みは増すわで、赤ちゃんも心配だけど、自分の身体も悲鳴を上げていました。

赤ちゃんは低体重児のカテゴリーだったので、新生児室経過観察。

新生児室で2日ほど過ごした我が子が同じ部屋にやってきたのは3日目。

私はと言えば、やっと、ベッド柵を掴んで、電動リクライニング機能をリモコン操作して起き上がれるようになっていました。

この小さな赤ちゃんを育てられるのだろうか不安と心配が入り混じりながら、我が子と対面。

眠っていた我が子を助産師さんが優しく起こしてくれて、初乳は助産師さんのサポートでなんとかあたえることができました。

あら?なんで飲まないの?

赤ちゃんって、生まれたらおっぱいを自分で飲むものだと勝手に思っていました。

ところが、我が子、全然飲まない。

それどころか、ずっと眠ってばかり。

授乳の時間になると、優しく抱っこして、足の裏をこちょこちょしたり、背中をさすったりしても全然起きる気配なし。

まず起きてもらうのに時間がかかりました。

でも、問題はここから。寝ぼけ眼でお口をあひるさんのようにして、おっぱいを加えてもらうのが、まあ難儀。

やっと加えたかと思ったら、寝てしまう始末。

片方20分以上かかり、両方で40分をかけていました。

しかも、げっぷが出ない、出ない。

首はグニャグニャだし、このまま寝かせたら、危なそうだし。

おっぱいを飲まないこと、げっぷが出ないことにとても悩んでしました。

退院後は悩みの沼にはまる

悩みは退院した後も続きました。

正確にいうと、退院した後の方が悩みが泥沼化。

入院中は助産師さんが定期的に回ってきてくれたので、すぐに相談することができたけれど、今は自分一人。

義母がお見舞いに来てくれていましたが、「私は余るほど出たんだがねぇ」と言われる始末。

なんで?なんで?

なんで?がたくさんが募ってしまいました。

頼ってしまったのはインターネット。

出産直後のことをつづったブログやサイト、SNSなど片っ端から見ていました。

できることは何でも試しました。

良いと言われるものも通販で購入して、なんとか我が子が栄養失調にならないように、育ちますようにと願っていました。

退院後授乳時間はさらに延びて、1回あたり片側25分両方で1時間近く。

母乳とミルクの混合でなんとか授乳をこなしていた毎日は、ほとんど記憶があいまいです。

空いている時間に搾乳し、ミルクの量は多くしすぎず少なくしすぎず、量を調整を取るのが大変。頭を悩ませる毎日でした。

なんであんなに悩んでいたのだろう

今思うとタイトル通り、「なんであんなに悩んでいたのだろう…」です。

たしかにすがる思いで、インターネットを見すぎていた面はあるかもしれません。

でも同じような悩みを抱える人がいるということは、何の安心かは分かりませんが、心を落ち着けましたし、できそうなことを見つけたらやってみようという意欲も沸いてきました。

だから、インターネットの情報は全くの悪ではないとは思います。

一番の理由は、睡眠不足だと思います。

私は、授乳に本当に時間がかかっていて、1回の授乳で40分から1時間はざらでした。

初めの頃はまだしも、術後の回復が遅かった私は、睡眠負債が重なって、常に眠い状態に。

授乳中に寝落ちしたことも数えきれません。

記憶が飛ぶほど眠かった。

この睡眠不足が正常な判断を妨げていたのだろうな、と思います。

神話ではないけれど、母心があった

何気ない一言も突き刺さるデリケートな時期だったのかもしれません。

相手からすれば、普通の一言でも、ホルモンバランスが崩れて、術後の回復が遅い、寝不足の私には寛容な心で受け流すことができませんでした。

すべて真に受けて調べまくっていたような気がします。

母乳神話という言葉がありますが、神話を信じていなくとも、親心というか母心は私にもあったのだと思います。

家族には非常に迷惑を掛けましたが、今思うと、あの時期も心と体を回復するのに必要なことだったのだろうと思います。

大切なのはお母さんが少しでも楽になること

もし今悩んでいる方がいらっしゃったら、気持ちを外に向けて出して欲しいと思います。

私の住む自治体では、私の出産後に産後サポートという名のヘルパーみたいなサービスが出来ていました。

病院の助産師さんや保健センターの助産師さんも気軽に電話して良かったのだと後から知りました。

私も、もっと頼ればよかった…

出産後は周りが見えずに、我が子を育てることで頭がいっぱいになります。

これは当然のことなのです。

でも、抱え込まずに、気持ちを誰かに伝えて、専門家のアドバイスを受けたり外部サービスを使ったりして、自分も労わって欲しいと思います。

赤ちゃんとのかかわりはずっと続くので、お母さんの身体と気持ちの健康は一番大事にしてもらいたいです。

今だから話せる、寝不足で不安まみれだった私の母乳+ミルクの混合体験談でした。