『1分で話せ』会話も収納も詰め込みすぎは迷走しがち、相手を理解することが第一歩

読書感想

隙間があるとなんだか詰め込みたくなる。

これは何の病というのでしょうか。

育休に入り少し落ち着いてきたところで、モノの断捨離を始めました。

ゴミ出しの日に合わせてチョコチョコいらないものを処分し始めました。

ゴミ袋にして30袋くらいは出しだのではないでしょうか。

それでもまだものがたくさんあることに、只々驚くばかり。

モノを残すときに考えているのは、未来の自分に残したいかどうか

未来の自分を想像しながら決めています。

なかなか踏ん切りがつかないのですけれど…。

溜め込むクセは、言葉にも表れているかも

会社員時代。週1回の会議は苦痛でした。

自分が意見するのも嫌だったし、他のスタッフから賛同してもらえるような考えをまとめるのも好きではありませんでした。

議事録を書くのは嫌いではなかったので、進んで議事録係に徹していました。

その理由が少しだけ分かった本がここにありました。

伊藤羊一さんの『1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術』(2018/3/14)SBクリエイティブです。

題名の通りシンプルに話した方が良いという内容です。

私は何かを伝えようとすればするほど、あれもこれも詰め込みたくなります。

だから一つのセンテンスも長くなります。

途中で自分が何を言っているのか分からなくなったりすることも、しばしば…。

そんな自分が嫌だから会議中には発言をしなかったり傍観者でいたかったのだと思いました。

溜め込むクセは収納だけではありません。

収納も溜め込みすぎると、何がどのくらい入っているのか分からなくなります。

ある程度余白を残して、持ち物を把握することはモノにとっても価値を発揮しやすくなるのだと思います。

相手の立場に立って理解する

当たり前のことですが、言葉はキャッチボール。

相手はだれか?

相手がどんなことに興味があるのかを理解しながら対話することは、基本中の基本。

私の場合、話さなければ…。という意識が強く、独りよがりで一方通行になっていたのだと恥ずかしくなりました。

相手がどんな人なのか。どんなことに興味があるのかを話す前に準備して話すということが欠けていたんです。

相手を理解した上で
  1. 1分で話す
  2. 相手の左脳に訴えかける
  3. 相手の右脳に訴えかける

1分で話す

1分でまとまらない話は何時間かけても伝わらないそうです。

相手の左脳に訴えかける

「結論」→「根拠」→「事実(実例)」の順番で話します。

意味がつながっているか確認することを忘れずに。

相手の右脳に訴えかける

写真や動画など、ビジュアルを見せて、相手に話しのイメージを湧かせます。

例えばなしなど、例を挙げてみます。

「想像してみてください」と言って、相手に想像を膨らませます。

伝えたい思いを一言にまとめる

会社ではプレゼンテーションをすることが度々あります。

プレゼンテーションも苦手でできれば避けたいことでした。

この本を逆手にとって、ほどんどの人は人の話を聞いていない、理解していないと考えれば、もっと気楽に話してもよかったのかもしれません。

大した内容でもないのに妙に気負っていました。

でも、演者がこのような考えでは相手に伝わりませんよね。

このプレゼンテーションで何かを伝えたいと思うのであれば、伝えたい思いを一言で表せるような、キャッチフレーズを作るべきとありました。

妙案です。

このキャッチフレーズを「超一言」と本書では表しています。

超一言

覚えやすく、その一言でプレゼン全体を表現するようなキーワード

確かに、「超一言」でプレゼンテーションの内容がまとめられれば、相手の頭に残りやすくなります。

また自分が「超一言」を考えることで、内容を精査できる気がします。

相手は何を質問しているのか、と見つける

私は会議やプレゼンテーションで質問がないとホッとしていました。

無事に済んだと安堵したものです。

この会議の意義とか活気があったとか、もう、どうでもいいくらいに人前で話すことが苦手でした。

本書の第7章の実践編では、私の恐怖心も少しは取れてくるようなアドバイスがありました。

想定外の質問をされたら、頭の中ですること
  • YES/NOで答えればよいのか
  • アイディアを聞かれているのか
  • 懸念点を答えればいいのか

聞かれていることを整理出来たら、とにかく議論を恐れないことなのかもしれません。

必要なのは勇気

結局のところ必要なのは勇気なのかもしれません。

間違ってもいいから結論を出す。

ビシッと伝える

間違っていたら訂正する。

議論をするには当たり前のことですが、勇気を出して挑めばいいのだと思います。

そのほかにも、自分の意見を否定してくる相手に、追い込んでもらう道を用意するというのも罠のようで面白い試み。

話の途中に突っ込みやすい内容を予め混ぜておき、わざわざ相手に突っ込んでもらう。

そうすることで、相手の意見のおかげで良くなったと満足してもらうというものです。

プレゼンテーションの上手い人、会話の上手い人は相手を手玉に取るのが上手です。

相手との信頼関係

自分がああしたい、こうしたい。

相手に伝えたい、届けたい。

思いが強すぎるあまり一方的になってはいないか点検する必要がありそうです。

言葉はキャッチボール。

まず、相手を理解し相手のニーズを把握する。

そしてニーズに応えられるか考える。

こういった行動が相手との信頼関係を築いていくのだと思います。

本書はビジネスマン向けですが、生活の中でも十分に活かせる内容。

そして、会話と断捨離。

一見異なるようですが、なんとなく通ずるものがあるような、そんな気がした本でした。