「あなたは わたしの たからもの」不安の中で赤ちゃん訪問が教えてくれたこと

子育て

この本は「赤ちゃん訪問」の時にいただきました。

ページは少ないのですが、今でも大好きな本。

自分が不安とか辛いとか分からなくなるくらいボロボロだった時期に「赤ちゃん訪問」をしてもらい、救われた気がしました。

2年近く前のことですが、その時のことを思い出して、書き連ねてみました。

出産後の「赤ちゃん訪問」

初めの子育て。

赤ちゃんのお世話で手一杯になりますよね。

私が出産後退院したのは、産後1週間でした。

出産時に崩した体調が戻らないまま、育児に突入してしまったため、とにかく眠くて辛かったという思いでしかないような気がします。

手探りで育児を奮闘していた生後1か月の頃、「赤ちゃん訪問」の連絡が来ました。

「赤ちゃん訪問」は、市の助産師・保健師・看護師が赤ちゃんのいる訪問するというもの。

私は赤ちゃんのお世話で頭がいっぱい。

家事など二の次になっていた状態で、自宅を訪問されるのはとても抵抗がありました。

お客様が来るなら、ノーメイクというわけにもいかないし。

疲れ切って、メイクすらする気にならなかった私は、本気で「赤ちゃん訪問」を断りたいと思っていました。

市の保健センターから希望日の問い合わせの連絡が来たときには、それとなく、赤ちゃん訪問の目的を確認してみました。

要は、断ることができるのかどうか、やんわりと聞いてみました。

保健師さんからの回答は、次のとおりでした。

赤ちゃん訪問
  • 厚生労働省の事業であること。
  • 原則として生後4か月を迎えるまでの、すべての乳児のいる家庭を事業の対象であること。

赤ちゃんを迎えた家庭では、4カ月以内に市区町村の担当者が全戸訪問するということです。

ちなみに里帰り出産をされた方で、そのまま里帰りを継続している方は、里帰りしている先の自治体の訪問員が自宅を訪ねてきます。

赤ちゃんを地域というか、国全体で育てようという意思の表れなんですよね。

それでは、断る理由もないし、拒否すればあらぬ疑いもかけられかねないので、仕方なく訪問日を決めたのでした。

「赤ちゃん訪問」に準備するもの

結論から言うと、何も準備する必要はありませんでした。

お部屋は、赤ちゃんがいるので、ある程度の清潔が保たれていればOK。

私はと言えば、訪問日が決まり、少しですが自宅を片づけて、お待ちしました。

当日は、一応軽くメイクもして、お茶とお茶菓子を用意していました。

お客様と言えども、市の保健師さんと助産師さんが2人で訪問。

お茶とお茶菓子は準備しましたが、遠慮されました。

今思うと本当に、特に何も準備はしなくていいし、ノーメイクでも問題ないですね。

気楽にお迎えした方が良かったなぁと思います。

「赤ちゃん訪問」でやってもらったこと

赤ちゃんのお世話と自分のことで手一杯で、身も心もボロボロの状態だった私は、人に会うことも遠慮したかった時期。

とにかく毎日いっぱいいっぱいで人と会う気になんてなれませんでした。

家族以外の接触はなくて、自分のことは最低限の生活を送っていた気がします。

玄関に、笑顔の保健師さんと助産師さんが来たとき、作り笑いかもしれませんが、つられて自分も笑顔になりました。

知らないうちに笑うことも忘れていたんですね(汗)

作り笑いでも、笑顔は笑顔。

ニコって笑うと、心がほぐれるものですよね(⌒∇⌒)

今思い返しても、笑顔とか気持ちの余裕って大事だなと思います。

助産師さんに赤ちゃんを抱っこしてもらい、様子を観察してもらいます。

赤ちゃん訪問の内容
  • 体重測定
  • 赤ちゃんの成長発達について
  • 母乳・ミルクの与え方
  • 地域の母子保健サービス
  • 地域の育児情報
  • 予防接種・乳児健診の受け方 等

基本的には、赤ちゃんのご機嫌を見ながら、赤ちゃんとお母さんのお話をします。

私のように心身ともに余裕がない人でも、話をしていく中で、不安や悩みを丁寧に聞いてくれます。

特に赤ちゃんの状況や生活については、退院後、専門家に聞く機会がほとんどなかったので、思いつく範囲で聞きたいことは質問しました。

今、こうして考えると、専門家が自宅に来てくれるってありがたいです。

ネットで調べると何でもわかるのだけど、情報がありすぎて、どの情報をチョイスしたらよいのか分からなくなってしまいます。

赤ちゃんの状況を直に確認してアドバイスしてくれる専門家が身近にいるということは、心強いものでした。

気が付けば、涙がこみあげてくる自分がいました。

自分でもびっくりしてしまったのですが、なかなか話せる人がいなくて、お母さん初心者で不安だったんだなあと思います。

自分の自然現象にビックリしたのと、咄嗟に「泣いてはいけない」という反応があり、涙をグッとこらえたのですが、あの時は素直になっても良かったのかな、と今になっては思います。

地域の情報が満載

「赤ちゃん訪問」の時間は、私の場合1時間半くらいでした。

とても身構えてお迎えしたのですが、訪問後は、とても気が楽になり、ホッとしました。

今の赤ちゃんの状況を見て、体重を測ってくれて赤ちゃんの成長を感じられたのも良かった。

何より、地域にも気軽に相談できる専門家がいるということを知れたのが良かったです。

市役所や保健センターは、赤ちゃんを育てているお父さん、お母さんの味方です。

地域の子育て広場の情報や、育休明けの職場復帰の時期や保育園へ預けるタイミングの話など、赤ちゃんと家族の生活に役立つアドバイスもいただけました。

当初拒否的だった私は、「赤ちゃん訪問」を受けて良かったと思っています。

自分が不安だということも分からないくらい、心病んでいた時期に、玄関を開けて保健師さんと助産師さんを自宅に招き入れたことは、自分の心もオープンに出来たきっかけとなりました。

子どもは十人十色。

子育てだって、十人十色。

色んなやり方があっていいし、正解なんて見つからない。

色々な情報を知りつつ、自分で選択して、自分自身の子育てを確立してくために保健センターは利用した方がいいと思います。

私は、その後に保健センターで、赤ちゃんの体のことや離乳食のこと歯磨きのことなど相談しに行ったくらいです(笑)

もし、あの時の私に出会えるなら、「そのままでいいんだよ」と声をかけてあげたい。

「赤ちゃん訪問」の時期は、お母さんの一番つらい時期。

気軽にお家に来てもらって、専門家とお話してホッとして欲しいなと思います。

「赤ちゃん訪問」時にいただいた『ぎゅっぎゅっぎゅっ』の大好きなページです。